鰐の体幹、虎の足、鷹の爪
*それを、ワニの体幹、虎の足、鷹の爪、とまとめてみました。
*もはや、人間ではありません(笑) 。怪物です。怪物に人体を改造する計画、それが動物武術です。
*ワニの体幹とは、龍腰・龍身のことです。龍腰・龍身と表現すると、身体をくねくねすることだと誤解されてしまいますが、そもそも龍とは、古代ワニの化石から想像された動物です。顔もワニに似ています。
*龍にも足がありますが、ワニと同様に脇腹から生えています。これは爬虫類の特徴です。つまり、肩がありません。
*動物武術の姿勢の勁力の最大の障害は、肩の力です。肩で勁力を詰まらせてしまいます。爬虫類と同様に、肩は無いものと考えればいいのです。
*龍腰・龍身とは、身体をくねくねさせるものではありません。体幹を絞るためのものです。そのために、蛇よりもワニの体幹を想像します。龍は古代ワニの化石から生まれました。
*体幹は、脇の前鋸筋から反対側の鼠蹊部へ向かって絞られます。これは、左右の運動路線となります。右脇の前鋸筋から左側の鼠蹊部へ、左脇の前鋸筋から右側の鼠蹊部へ、走ります。
*ワニの体幹は、宋氏形意拳の龍形基本功、熊の1号・3号・2号、などから造られます。また、心意六合拳の熊吊膀、龍形挿把、などから造られます。そして、鉄牛耕地で仕上げます。(腕立て伏せは肩で実行するので、やってはいけません。鉄牛耕地は腹と前腕=鷹爪で実行します。)
*鶏腿(鶏歩と鶏行歩) は、ニワトリの一本足時間から生まれました。しかし、ニワトリの一本足時間だけでは、決定的に不足しています。
*これに、虎(ネコ科) の指行性を加えます。指行性とは、趾球と足指(肉球) で、立ち、歩くことです。ニワトリの一本足時間は止まっていますが、虎の指行性により、一本足時間は、経過運動となります。(鳥類も指行性ですけど)
*虎の足は、心意六合拳の鶏歩、弓歩、鶏行歩、宋氏形意拳の六合歩、などから造られます。
*鷹の爪=鷹爪とは、前腕の筋肉で指を遠隔操作することです。前腕の筋肉で、鷹爪の掌を造ります。前腕の筋肉で、鷹爪の拳を造ります。前腕の筋肉は鉄牛耕地で鍛えます。
*まずは鷹の掌を造ります。指の第二関節で、手を広げます。
*次は、指の第二関節で、拳を造ります。これが、鷹爪の拳となります。手首はフラットになります。手の甲の皮膚が張ります。
*これで、動物武術の身体が完成します。ワニの体幹、虎の足、鷹の爪、の三つの要素です。
*姿勢の勁力のネックは、肩の力ともう一つ、太もも(大腿直筋) の力です。一般の人は、太ももに力を入れ過ぎています。これが、鶏行歩の失敗の最大の原因です。
*これは、肩の力と同様に、ヒトの直立二足歩行に由来しています。ヒトは、太ももを人体最大の筋肉として、太ももで地面を蹴って、樹上生活から草原生活へと進出しました。
*さらに、サルは元々、蹠行性(セキコウセイ) ですから、ヒトも踵で立って、踵で歩きます。現代日本人はそれを極端に押し進め、足指を全く使わなくなりました。その結果、ホンダのアシモ君が生まれました。
*これを、足指を使って歩くように改造します。指行性ウォークです。さらに、虎の指行性に改造します。鶏行歩です。すると、太もも=大腿直筋よりも下腿三頭筋に負担がかかります。
*鶏行歩は、自分の体重だけ運搬すればいいのですが、一般の人は太ももで地面を蹴ることにより、余計なことをしてしまいます。当然、太ももは過緊張となっています。これが、姿勢の勁力の障害となります。
*太ももの力を緩めます。すると、足首に体重が降りて来ます。さらに足首の力も緩めます。すると、フクラハギなど下腿三頭筋が覚醒します。