動物武術の虎鷹拳院日誌

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木の葉になる自分

*幻の拙著「発勁力」の頃は、ほんの少し体重移動が残っていました。そのことを整体の先生に指摘された時は、ウフッと赤面しました。

*体重移動が残っているとどうなるか? 当然、勁力は減ります。なにしろ、体重移動があるとその分、姿勢が崩れますから。(後ろ足の下腿三頭筋に積載してある体重が減ります。) 

*これは、宋氏形意拳の六合歩で現れました。だから、その頃の崩拳は今よりも弱いものでした。しかし、心意六合拳の鶏歩だと体重移動は残っていませんでした。というのも、鶏歩は体重移動を許さない構造だからです。(それでも体重移動する中国の先生もいます。その場合、鶏歩は最初から崩れています。)

*その後、六合歩から完全に体重移動が消えました。さらに、熊の1号と2号が合体しました。体幹の絞りが、縦と横で完成しました。そして、崩拳が完成しました。これは私の解釈した宋氏形意拳・崩拳です。宋氏形意拳にも様々な傾向があります。それは流派とも呼べるレベルです。だから、他の傾向については知りません。全てを知ることは不可能だし、もはや知る必要もありません。

*4年前病気をして、足は浮腫んで象さんの足のようになりました。入院して、水分制限、塩分制限、炭水化物制限、タンパク質制限、をかけられました。強烈な薬で水分を除去されました。医者は副作用を恐れていました。

*「フジマツさん、心臓が半分動いていません、どうしてだか解りませんけど。」と医者に冷たく言われました。姉は葬式の準備をしていました。腎不全と急性心不全と診断されました。

*退院した時、74キロの体重が54キロになっていました。カラダは痩せて、顔はムンクの「叫び」みたいになりました。筋肉もほとんど無くなりました。

*退院してしばらくしたら、背中に大きな腫瘍ができました。衣服の上からもはっきりと見えます。放っていたけど、治りません。仕方無く、東京医科大学病院で手術することになりました。ところが、手術の一週間前位からだんだん小さくなりました。手術の当日朝に検査してみたら、腫瘍が無くなっていると判断されて手術は中止になりました。結局、腫瘍の中身は解りませんでした。たぶん悪性ではなかったのでしょう。

*今の筋肉は、病気してから造ったものです。骨もボロボロだったので、造り直したものです。それは、心意六合拳の鉄牛耕地と鶏歩で造りました。

*病気してから、動物に関する本を読みあさりました。心意六合拳には素朴な動物生態論があります。そこから、動物武術としての心意六合拳と宋氏形意拳の理論を組み立てようと考えました。そして、ニワトリの一本足時間と虎の指行性から、鶏歩と鶏行歩が造られたと考察しました。

*昔、心意六合拳の師匠に農家のニワトリを観察させられました。そこで、ニワトリの一本足時間を見せられました。それが原点です。上野動物園でツルの一本足も観察しました。国立科学博物館で恐竜の指行性も確認しました。化石人類学とサルの生態から、直立二足歩行について考察しました。

*私は伝統理論について、ほとんど信用していませんでした。それは、儒教の残りかすと判断しました。心意六合拳に、素朴な動物生態論があったのは幸いでした。

*「発勁力」に体重移動の残りかすがあると指摘した整体の先生を指導する機会がありました。彼に心意六合拳の鶏歩を教えてみたら、私は子供のように軽く吹っ飛ばされました。まだ体重移動が残っていましたが、根こそぎ持って行かれました。正直、びっくりしました(笑) 。軽く押されただけですが、自分が木の葉になったように感じました。

*次に会う時に本気で撃たれたら、たいへん危険な状態になります。面白いことになりました。たぶん、前腕の鷹爪も完成していることでしょう。

*姿勢を崩さずに撃つためには、体重移動を消します。そして、前腕の鷹爪で撃ちます。それだけのことです。だから、心意六合拳の師匠に言われました、「悪い人を教えてはいけない」と。

*体重移動を消すとは、沈墜勁などの発勁動作を放棄するということです。だから、動物武術に発勁動作はありません。

*人に動物武術を教えるということは、自分が木の葉になることです。
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by tiger-hawk | 2016-04-13 05:23 | 姿勢勁力

回族心意六合拳・宋氏形意拳・動物武術・虎鷹拳院・姿勢勁力・藤松英一


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