アーチを造ります
*指の第二関節と前腕の筋肉が直結します。第二関節は地面に着いていないけど支柱となっています。
*これは、心意六合拳の弓歩における内転筋と同じような構造です。内転筋が弓歩の支柱となります。弓歩はアーチとなります。
*腕の形は、宋氏形意拳の龍形基本功で学びます。前腕の外側から背中のラインが緊張します。このラインが拳となり掌となります。腕はやや曲がり、外側へ張ります。
*腕はアーチとなります。このアーチ構造が強い拳・掌となります。これが本当の沈肩墜肘・含胸拔背となります。
*両手を真っ直ぐに前へ出して、指の第一関節で合わせます。肘は緩めます。これが拳のラインとなります。拳を正中線から出すことは、身体構造に逆らっています。正中線から出さない拳が ストレートになるのは、体幹が動くからです。
*体幹は下から、腹横筋、前鋸筋、小胸筋が働いて丸く支柱を造ります。体幹もアーチとなります。
*拳は鷹爪で造ります。指の第二関節と前腕の筋肉が直結します。これも、前腕のアーチの延長線上にあります。
*前腕の筋肉を使い過ぎると、力が肘まで到達します。肘が緊張すると、肩まで緊張してしまいます。
*そこで、前腕の筋肉は、前半部分だけ使います。肘を緊張させてはいけません。
*鷹抓把を教えてみたら、全身を硬直させていた人がいました。それではとても撃てません。そんなに力は要らない、というと、今度は鷹爪も崩れてしまいました。
*腹八分目、といいますが、力は半分でいいのです。鷹爪と腹だけ使う気持ちで撃ちます。前腕前半の筋肉と腹横筋だけ使う気持ちです。私の感覚では、力三分目、みたいな感じです。
*最初から緊張しているのではなく、少しずつ緊張を高めます。そして、指先に集中します。
*そのために、相手の手首をつかむ練習を始めました。この時、上腕の筋肉を用いません。前腕前半の筋肉だけです。これは、指先に集中すると上手くいきます。
*全身の力は要りません。渾身に力を込める、なんて絶対にやってはいけません。といっても、無意識に力を込めてしまう人が必ずいます。これは脱力では解決できません。力を重点的に使うことにより、克服します。(これは個人差がかなりあります。悩ましい問題です。なかなか理会してくれません。)
*心意六合拳の鶏歩も、宋氏形意拳の六合歩も、アーチを造ります。このアーチが姿勢勁力となります。
*鉄牛耕地は、前腕の筋肉と腹横筋で実行します。背中の僧帽筋が隠れた支柱となります。ところが、多くの人は肩甲骨を支柱として使ってしまいます。そのほうが簡単だからです。そのために、腕立て伏せになってしまいます。肩甲骨が出て、腹が落ちて、腰が現れます。
*肩甲骨を出してはいけません。腹が落ちてはいけません。腰が現れてはいけません。腰は無きものとします。
*技の動きでも、腰の動きを封じます。腰に勝手な真似はさせません。腰は消えてもらいます。そのための腹横筋です。そのための提肛(尻を収める) です。腰が現れると、体幹は崩れてしまいます。
*このアーチ姿勢は勢いで崩れてしまいます。ですから、勢いは要りません。勢いは殺します。勁力は勢いの中にはありません。勁力はアーチ構造の中にあります。