動物武術の虎鷹拳院日誌

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大腿直筋なのか下腿三頭筋なのか

*ヒト武術を代表する歩型が、武術の基礎といわれる馬歩です。動物武術を代表する歩型が、心意六合拳の鶏歩です。

*馬歩とは大腿直筋を主体とする歩型です。鶏歩とは下腿三頭筋を主体とする歩型です。

*大腿直筋と下腿三頭筋は、位置が違います。大腿直筋は高く、下腿三頭筋は低い位置にあります。

*高い位置の大腿直筋で立つと、身体は浮いています。低い位置の下腿三頭筋で立つと、身体はより地面に近い位置にあります。浮き立つことはありません。

*大腿直筋で立つと、蹠行性(せきこうせい) となります。下腿三頭筋で立つと、指行性となります。

*試しに、足指と趾球で四つん這いになってみてください。そこから、踵を着地させて、立ち上がります。すると、蹠行性のヒトとなります。

*ヒトに繋がる類人猿は、大腿直筋を太く改造し、大腿骨を真っ直ぐに改造しました。そして、常時の直立二足歩行を獲得したのです。

*したがって、蹠行性と大腿直筋で立つ馬歩は、直立二足歩行の当然の帰結です。

*大腿直筋で立つと、既に身体は浮き上がっています。すると、沈むしかありません。となると、沈墜勁や十字勁や震脚は、当然の帰結です。

*その身体を、心意六合拳の鶏歩と鶏行歩は、指行性に改造しようとするのです。そこで、下腿三頭筋で立つことを選択します。

*しかし、ヒトの身体は、ネコ科・イヌ科とは骨格が違います。ネコ科・イヌ科の踵に相当する関節は、かなり高い位置にあります。蹠行性のヒトには踵が存在します。

*したがって、鶏歩と鶏行歩は、完全な指行性ではなく、半指行性となります。すなわち、前足の踵は地面に触れることになります。歩く時も、前足の踵が地面に触れます。

*この前足の踵から足指・趾球へ移動する瞬間を利用して、勁力とすることができます。この瞬間に一本足となり、撃ちます。これが例えば、宋氏形意拳の半歩崩拳の構造です。

*あるいは、心意六合拳の馬形鑽拳や搖閂把の構造です。そして、三盤落地の飢虎撲羊の構造です。これが活歩発勁の構造です。

*もう一つは、心意六合拳の鶏歩そのままで、宋氏形意拳の六合歩そのままで、位置移動することなく撃ちます。これが定歩発勁の構造です。

*活歩発勁は定歩発勁が基礎となります。したがって、鶏歩の訓練、六合歩の訓練、が欠かせません。

*鶏行歩は、連続する大きい鶏歩です。しかし、鶏行歩には落とし穴があります。大腿直筋で鶏行歩することも可能です。 ヒトは大腿直筋で直立したので、そうなりやすいのです。

*しかし、大腿直筋で鶏行歩すると、既に身体は浮いています。浮いた身体には指行性勁力が存在していません。そうなると、沈墜勁や震脚に"落ちる"しかなくなります。そうやって、心意六合拳は、"落ちて行く"傾向があります。

*これを避けるためにも、毎日、鶏歩の訓練が欠かせません。そして、下腿三頭筋に体重が降りるようにします。これも下腿三頭筋に力を込めてはいけません。自然に任せます。体重に任せます。筋肉の負荷をかけてはいけません。

*蹠行性なのか指行性なのか、は"割合"の問題です。大腿直筋なのか下腿三頭筋なのか、も"割合"の問題です。どちらかを否定するものではありません。否定してしまったら、身体は崩壊しますから。
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by tiger-hawk | 2016-05-11 00:45 | 姿勢勁力

回族心意六合拳・宋氏形意拳・動物武術・虎鷹拳院・姿勢勁力・藤松英一


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