楽しい姿勢勁力
*先日の水曜日の体育館・・・「センセーは最長最適の拳を強調するけど、短い腕で撃てるの? 」なんて質問されました。
*"長くても寸勁"ですから、"短くても寸勁"なんです。移動距離と勁力は無関係なんです。
*というわけで、一番大きなちくわさんの腹を借りて、短い腕でチョン突きしてみました。軽く、チョコンと拳を出しました。きれいに倒れてくれました。
*これ、心意六合拳の馬形拳にあります。馬形拳は立拳でしたが、この時は平拳でやってみました。平拳だと宋氏形意拳の馬形拳ですね。つまり、宋氏形意拳の崩拳の要素も入っています。
*その勁力の源は、"折れ曲がる足首"にあります。そこから生じる指行性勁力です。でも、見た目は全く動きません。だから、見ても解りません。別に隠しているわけではありません。こうして、blog に書いていますから。
*回族の陳先生は、その折れ曲がる足首を見えるように見せてくれました。それは、後ろ足の踵を上げて降ろす動作です。それを下腿三頭筋の伸張性収縮で実行すると、勁力が生まれます。
*心意六合拳の鶏歩と宋氏形意拳の六合歩では、その動作を内部でやってしまいます。動作はありません。ですから、外からは見えません。それだけのことです。秘伝もウンコもありません。でも、大秘伝だから300円ください。(これマジ)
*でも、正確な鶏歩、正確な六合歩を練習しないと、身に付きません。低い姿勢であればいい、というわけではありません。膝で造った低い姿勢は、全く無意味です。
*折れ曲がる足首が必要となります。そのために、心意六合拳の鶏行歩があります。鶏行歩は、折れ曲がる足首で歩きます。だから、地面を蹴ってはいけません。だから、上下動が無くなります。
*戦車のキャタピラみたいなんですが、足はキャタピラではありません。だから、足を高く挙げます。そうしないと、滑らかに歩けません。だから、つま先を垂らしてはいけません。足先は立てます。
*軸足は、足指先で立ちます。拇指球ではありません。足指の第一関節から先です。しかし、足は伸びません。だから、足首は折れ曲がっていきます。
*前足は、くの字を横にしたような形で上げます。蹴りもこの形です。膝の屈伸で蹴ってはいけません。だから、泥臭い感じの蹴りです。
*鶏行歩は助走ではありません。姿勢勁力に助走は要りません。だから、姿勢勁力と称します。歩くというのは、左右の足が交替するだけのことです。その時の一本足状態に勁力が存在しています。
*その一本足状態を、心意六合拳の鶏歩で、宋氏形意拳の六合歩で練習します。それだけのことです。秘伝もオシッコもありません。
*え? それをお前は誰に教わったのか? 誰にも教わってはいません。ヒントはもらいましたけど。
鶏歩を、六合歩を、鶏行歩をやっていれば自然に"氷解"するものなのです。少なくとも、私の場合は、自然に解りました。
*だから、できない人の気持ちが解りませんでした。今は反省して、自分の口で咀嚼してから餌を与えるようにしています。噛んで含めて、というわけです。
*私は武術の素質も格闘技の才能も、全くありませんでした。しかし、姿勢勁力は自然と身に付きました。不思議なんですが、それが幸いしたようです。もしも武術の素質や格闘技の才能があったなら、それに満足して進歩することは無かったでしょう。
*才能の無さが身を助けたというわけです。皮肉なものですね。不条理というべきか。
*中学生の頃、ラジオからボブ・ディランの歌声とギターの演奏が流れてきました。それを聴いて、世界にはこんなにも素晴らしい才能のある人がいる、と感じました。だから、自分ではギターの練習なんかやりませんでした。やる気は起こりませんでした。
*武術については、何か面白いこと無いかなあ? と中国をフラフラとあちこち歩きました。達人には成れるわけないけど、遊びでやっていただけです。
*だから、38歳で心意六合拳を学んだ時は、これで駄目だったら武術から足を洗って、死んだように労働して生活して、世の中に沈んでいこうと決心していました。
*でも姿勢勁力を獲得したら、武術が面白くなりました。生きているのが楽しくなりました。だから、みんなも姿勢勁力を獲得して、面白く楽しく生きてください。
<動物武術の練習予定>・・・予約は要りません。遊びにおいでませ~
10月15日(土) 19時~開進第一中学校体育館
10月17日(月) 13時~光が丘公園芝生広場端北口方面、道のそばに石のテーブルがあります、
10月19日(水) 19時~開進第一中学校体育館
10月20日(木) 13時~平和台体育館
@ BLONDE ON BLONDEの中では、Just Like A Woman (女の如く) が一番好きです。