(昨日の体育館から)
*久しぶりにコボクマシーン1号と会いました。
*さっそく、宋氏形意拳の崩拳をチェックしました。
*まだほんの少し体重移動が残っています。彼から体重移動が完全に消えた時、恐ろしい破壊力が生まれるでしょう。
*姿勢勁力においては、何をなすべきか?
*それは、地面を蹴るのではなく、足首が折れ曲がります。(地面を蹴ると、体重移動が起こります。身体が浮きます。)
*そのことは下半身の問題です。
*同時に始まる上半身=体幹の問題があります。
*足首が折れ曲がると同時に、何が起こるのか?
*それは、前鋸筋が始動します。足首(ヒラメ筋) と同時に、前鋸筋にスイッチが入ります。
*体幹の勁力は、前鋸筋から始まります。
*そして、前鋸筋は上腕と肩をスルーして、前腕の筋肉と結合します。心意六合拳の鷹爪です。
*全ての打撃は、前鋸筋から始まります。すると、脇がつぶれることはありません。脇は少し空いています。
*これに気付いたのは、宋氏形意拳の熊の1号と2号からです。動き始めると、まず前鋸筋が始動します。前鋸筋スイッチ・オンです。
*腕撃も、拳も、掌も、前鋸筋の打撃となります。
*太極拳の起勢も、脇がつぶれません。(脇をつぶす太極拳の道場もありますが、それについてはノーコメントでご勘弁。)
*:形意拳の崩拳も、脇がつぶれません。(脇をつぶす拳の道場もありますが、それについてもノーコメントで。 )
*形意拳の横拳も、前鋸筋が効いています。そうしないと撃てません。
*心意六合拳の馬形拳も、脇がつぶれません。虎撲も単把も、脇がつぶれません。全ての技において、脇がつぶれません。前鋸筋が始動しているからです。
*形意拳だと、炮拳がわかりやすい。
*炮拳の後ろの手は、額の高さまで上げます。これは、相手の拳を滑らせて防御しています。
*ところが、もう一つの意味がありました。
*それは前鋸筋の覚醒です。
*手を高く上げてスライドさせるので、脇腹が引っ張られます。すると、前鋸筋を刺激します。
*今まで眠っていた前鋸筋が、目を覚まします。
*これ、腕回し運動と同じ効果です。手をまっすぐに上げて、耳のところから真後ろに回します。すると、脇腹が引っ張られます。脇腹の前鋸筋を刺激します。ゆっくりやってください。
*炮拳は、前鋸筋打撃の典型的な技となります。
*脇が閉じていると、前鋸筋もスイッチが入りません。
*脇の閉じた太極拳や突きは、??? そんなことを習っている人たちは気の毒ですが、それも彼らの選択の結果です。
*心意六合拳の技だと、寒鷹蹲架(かんようそんか) の技で、脇腹が伸びて前鋸筋を刺激します。
*宋氏形意拳だと、五行拳の炮拳です。炮拳には大事な意味がありました。単なる防御ではありませんでした。
*というわけで、炮拳を活歩で練習しました。とても気持ちよかった。脇腹を伸ばしてから打撃すると、とても気持ちいいのです。これが炮拳の秘伝です。本当ですよ。フジマツが発見しました。
*心意六合拳には、もっと直接的な方法があります。脇腹そのものを相手に当てる技です。鷂形と龍形にあります。その場合、脇腹を伸ばして当てます。
*排打功では、相手と同時に脇腹を当てます。そんなわけで、排打功の演武では、三節棍を束ねて脇腹(と腹と背中) を撃たれました。そこで、呼吸法に開眼しました。
*一番最初は、逆腹式呼吸法を実験したので大失敗しました。大きなダメージをもらいました。演武会でしたので、平気な顔をしていましたけど、内心は冷や汗です。KO寸前です。一日、気持ち悪かった。でもお陰で、逆腹式呼吸法は決定的に「使えない」とはっきり確認できました。(そんなところで実験するとは、ホントにアホです。どうもすいません。)
*それからは、ちゃんと雷声呼吸法を用いました。アザはたくさんできるけど、ダメージありません。めでたしめでたし
*そんなわけで、体幹勁力は、腹横筋と腹直筋だけでは決定的に駄目で、前鋸筋の覚醒が大切です。形意拳の炮拳も、前鋸筋が大切です。