動物武術の虎鷹拳院日誌

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2016年 06月 19日 ( 1 )

武式太極拳の弓歩勁力

*太極拳と言われるものは、五大流派の、陳式、楊式、武式、孫式、呉式、以外にもその亜流、新式含めて数百種類はあると思われます。

*陳式太極拳だけでも、個々の先生によって全く違うスタイルとなっています。

*さらに、競技用套路と言われるものもあります。そして最も普及したのは24式だそうです。

*しかし、姿勢がそのまま勁力となる太極拳は、僑松茂先生の武式太極拳だけです。私の知る限りでは。

*僑松茂先生の弓歩は勁力そのものです。その強さは、フジマツ自ら体験しました。どうして触れて見せてくれたのか? いまだに解りません。たぶん私が外国人だったからでしょう。国内の自分の弟子には教える気持ちがあるのか? と私には疑問なんですが。私に対しても、理解できるとは予想していなかったと思われます。(もちろん理解しました。申し訳ありません。) 

*しかし、僑松茂先生の武式太極拳は、競技用套路とは成りませんでした。他の武式太極拳に取って変りました。武式太極拳にもいろいろと流派があるようです。でもそれが幸か不幸かは、微妙なところです。

*そもそも、北京の武術官僚には姿勢の勁力なんか理解できなかった、ということです。

*しかも、僑松茂先生、あまり教えることに情熱は無かったように思われます。その弟子の武式太極拳は浮いていました。普通の太極拳のように空中浮遊していたのです。

*しかし、僑松茂先生、つぶやきました。自分の弟子の演武を見ながら、隣に立っている私に聞かせるかのように、「なんだか浮いているなあ」とつぶやいたのです。

*たぶん、私に謎掛けをしたのでしょう。あるいは、からかったのでしょう。それとも、本当に独り言だったのかもしれません。今も解りません。

*しかし、私にははっきりと解りました。浮いているとはどのような状態なのか、しっかりと確認できました。

*その頃の私は、心意六合拳と宋氏形意拳によって姿勢の勁力をおぼろげながら体得していました。当時の私は僑松茂先生に遠く及びませんでしたが、勁力の卵は腹の中に抱いていました。赤ちゃんがいました。妊娠していました。プププ 

*いいかえると、心意六合拳の弓歩と武式太極拳の弓歩は同じものです。同じ姿勢勁力です。

*大きさは違います。心意六合拳は大きく表現します。武式太極拳は小さく表現します。しかし大した違いはありません。本質的には同じものです。

*何しろ、裾の長い衣服が乱れるのを嫌って、陳式太極拳のランザーイーを変えてしまった武禹襄です。太極拳の命名者です。つまり、太極拳は武禹襄によって始まりました。しかし、武禹襄はその太極拳を教えるのを嫌いました。

*武術なんてものは、無教養の大酒飲みの乱暴者がやるものだったのです。水滸伝の花和尚魯智深です。(今でもそうですけど、プププ)

*教養ある儒教の先生である武禹襄が武術を教えたら・・・面子がまるつぶれです。一族の恥です。そのために武式太極拳は普及しませんでした。しかも、人に教えるにしても、本当のことは教えませんでした。(だから今でも僑松茂先生は、本当のことを教えないのかもしれません。伝統に忠実なわけです。) 

*孫式太極拳は武式太極拳から派生しましたが、伝える時にその弓歩の勁力を教えることはしませんでした。形だけ教えて、中身は教えないわけです。まあ、底意地が悪いというか、イジワルというか。そのために今日も孫式太極拳には姿勢勁力がありません。浮いたままです。これも、イジメの一種でしょうね。イジメは人類の負の文化です。

*心意六合拳と武式太極拳の違いはあります。心意六合拳は指行性なので、その弓歩も指行性です。ですから、一瞬で弓歩を造ります。一瞬で撃ち込みます。

*典型的なのが弓歩の虎抱頭です。これは上海のモスクで回族の先生から見て盗みました。鶏歩の虎抱頭は既に習っていたので、見ただけで習得しました。好きな技です。誰でも簡単にできます。

*ところが、武式太極拳は太極拳です。ですから動物武術ではなくヒト武術です。つまり、武式太極拳も蹠行性なのです。ところが、蹠行性から指行性になります。弓歩の過程にそれが露骨に表現されています。

*これはもしかしたら、蹠行性のヒトに理解しやすいかもしれません。救われない太極拳の福音となるかもしれません。太極拳を救うことに、私はあまり関心がありませんけど。

*蹠行性から指行性に変る過程があるということは、指行性勁力を理解しやすいかもしれません。ということで、これからはもっと武式太極拳の弓歩を教えようと思います。

*中身は簡単です。後ろ足の踵から趾球へ移動します。さらに、趾球から足指へ移動します。蹠行性から指行性に変るわけです。

*その過程で、下腿三頭筋が伸びます。そして、大腿二頭筋が伸びます。さらに内転筋が膨らみます。これで弓歩となります。弓歩となってしまったら、もう撃てます。撃ち放題です。

*でも、フットワークとなると、弓歩ですから悪いです。太極拳はカウンター専門なので、相手を迎え撃ちます。その典型がランザーイというわけです。そのために、僑松茂先生は「ランザーイが最も重要な技」と言ってました。(フットワークを良くしたいならば、心意六合拳の鶏歩を学ぶしかありません。) 

*私はそうは思いません。弓歩であれば技はなんでもいいんです。弓歩に成功すれば、技はなんでもいいんです。単純な拳でも掌でも、なんでも撃てます。何回でも撃てます。姿勢勁力ですから、連打連撃は簡単です。沈墜勁などの発勁動作が要りませんから。

*もちろん、弓歩ができたなら、そこからさらに体重移動してはいけません。体重移動すると、勁力は死にます。ところが、体重移動は人間の習慣か本能みたいなものです。注意していないと、文字通り流されてしまいます。「前腕だけで撃て」とは、体重移動してはいけない、という意味でもあります。
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by tiger-hawk | 2016-06-19 06:36 | 姿勢勁力

回族心意六合拳・宋氏形意拳・動物武術・虎鷹拳院・姿勢勁力・藤松英一


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