閉じられた身体=渾身拳
*考え方としては、誰でも生まれながらにして勁力は持っている、ということです。ただし、自然のままだと身体が開いてしまっている。だから、勁力も開いていて、閉じられることが無い。
*姿勢の勁力は、閉じられた勁力です。そのために、閉じられた姿勢を造ります。これは一人では無理です。つまり、文字通り手取り足取りの指導が必要です。私の姿勢を真似してもできません。手取り足取りなんて指導は受けたことがありませんが、私ができたのは例外です。そのように考えます。
*手取り足取りの指導が必要なので、このアホblog を読んでもできません。写真も動画も役に立ちません。
*また、がに股の人は、そこから治す必要があります。がに股からは、永遠に勁力が生まれません。身体が開いてしまっているからです。特に、鼠蹊部が開いてしまっています。鼠蹊部は閉じる必要があります。これは絶対条件です。
*肩に力が入っている人も困難となります。これは、常に肩の力を抜くことを心がけます。そして、ゆるゆる体操をします。
*太もも表=大腿直筋に力が入っている人には、ふにゃふにゃその場ランニングがおすすめです。
*最初に、がに股、怒り肩、硬い太もも、などを矯正します。そのための体操をします。いいかえると、それらを矯正する必要の無い人は、すぐに勁力が出ます。
*腕立て伏せは怒り肩を造る元となります。肩のハンガーが固定されてしまいます。肩のハンガーを取るために、腕立て伏せは禁止となります。腕立て伏せをしている限り、熊の1号の拳を撃つことはできません。つまり、崩拳は撃てません。(肩甲骨発勁は論外です。)
*鉄牛耕地は、腹と前腕だけで実行します。すると、前鋸筋と僧帽筋は自然と使っていることになります。実は上腕三頭筋も自然に使ってしまいます。胸の力は抜くようにします。大胸筋は貧弱になります。
*閉じられた勁力は、閉じられた姿勢から造られます。閉じられた姿勢のためには、体幹の絞りが必要となります。
*体幹は前鋸筋から絞られます。実際には、前鋸筋は緊張して膨らみます。そして、腹横筋も緊張して膨らみます。腹横筋が膨らむと、腹の中央は少し凹んで、脇腹が膨らみます。具体的には、腹横筋を左右横へ引っ張ります。腹横筋は左右に付いているので、そのまま自然にできます。
*体幹の絞りを片側だけで実行すると、身体が開いてしまいます。体幹の絞りは、両側から実行します。これはとても微妙なので、手取り足取りが必要です。見ただけではできません。理解もできません。
*心意六合拳・鶏歩の後ろ足を開いてはいけません。後ろ足は完全に前を向いています。ところが、体幹は絞られます。これは矛盾しているので、なかなか理解できません。
*形意拳・三体式の後ろ足は開いています。そこで、身体を閉じる過程が必要となります。ところが、内側広筋が内側へ入ってはいけません。つまり、膝先とつま先は一致させます。
*形意拳・三体式の閉じる過程というのは、体幹の絞りとなります。これが熊の1号の実際の姿です。
*心意六合拳でも形意拳でも、体幹の絞りは論じられたことがありません。つまり、明らかにされたことがありません。
*それは、心意六合拳でも形意拳でも、発勁動作のある限り、体幹の絞りは必要無いからです。体幹の絞りは、唯一、姿勢の勁力にとって必要だからです。体幹の絞りは、閉じられた勁力、閉じられた身体のためにあります。
*閉じられた身体は、そのまま渾身拳となります。勁力の塊となります。