根っこの三段階とガチガチおじさん
*どうしてだろう? そこから、縮む足の伸張性収縮を発見しました。(アホのフジマツは馬鹿ですから、何も考えずにできていました。私、真似が巧いのです。でもそれだと、指導的には問題です。)
*というわけで、姿勢勁力の根っこの三段階を整理してみます。
*第一段階・・・伸びる足の伸張性収縮
心意六合拳の弓歩、武式太極拳の弓歩
*第二段階・・・伸びない足の伸張性収縮
心意六合拳の鶏行歩
*第三段階・・・縮む足の伸張性収縮
心意六合拳の鶏歩、宋氏形意拳の六合歩
*縮む足の伸張性収縮の典型的な例・・・心意六合拳の鷹抓把、燕子点水、単虎抱頭、鶏歩・虎抱頭、宋氏形意拳の五行拳、馬形拳、虎形拳、など
*もちろん、一番大きな勁力は、縮む足の伸張性収縮です。
*そして、縮む足の伸張性収縮が難しいことも理解できました。足が短くなるのに、伸張性収縮するという矛盾した動きだからです。本当は矛盾していないのですが、下腿三頭筋が過緊張していると、全く動きません。
*そして、ガチガチおじさんの下腿三頭筋は、コンクリートを流し込んで固めてあります。動くわけありません。私の要求が間違っていました。
*これは困りました。そこで、処方箋です。
*一つは圧腿です。ガチガチに固まった下腿三頭筋を伸ばしてやります。するとやがて、動くようになります。
*ガチガチおじさんは、踵の前蹴りが蹴れません。踵の横蹴りも蹴れません。踵の後ろ蹴りも蹴れません。それに対して、何の危機感もありません。
*蹴りなんてどうでもいいや、と考えているようです。
*それらの蹴りは、みんな心意六合拳の蹴りなんですけど。蹴りは放棄したようです。
*困ったものだと思っていました。でも、あきらめました。蹴りはあきらめました。
*でも、圧腿の要求だけはあきらめてはいけません。
*だって化石化した下腿三頭筋を動かさないといけません。フラダンスでもやってくれや、と思ったけど、フラダンスの先生が迷惑します。フラおばちゃんたちに変態 ! と言われてしまいます。
*それで、禅密功をみんなにやってもらいました。
*そして圧腿を蹴りのためではなく、化石となった下腿三頭筋のために要求することにしました。
*スポーツ・ジムの筋トレは、真逆の動きなので=短縮性収縮なので使えません。あれも化石化の一種です。
*鶏歩と六合歩の練習そのものが、縮む足の伸張性収縮なのですが、足首がガチガチに固まっているので、それも難しい。
*何が問題かというと、膝を動かすことしか知りません。足首を動かすことを知りません。足首が折れ曲がることを知りません。
*膝を動かすことしか知らないので、膝に体重を載せてしまいます。結果、膝を痛めます。これが太極拳教室で膝を壊す原因です。中国拳法道場の出身者も同様です。膝を動かします。
*鼠蹊部を折り曲げることを知りません。鼠蹊部が伸びていると、膝が前へ出ます。鼠蹊部が降り曲がらないと、足首も折れ曲がれません。無知です。そこで、相撲の蹲踞をやってもらいました。
*心意六合拳・鶏歩での問題点は、足首ががんばってしまうことです。絶対に折り曲がらないゾ、とばかり反発してしまうのです。本人は無意識にやっているのですが。
*そこで、大きい鶏歩をやってもらうことにしました。これは、鶏行歩にある幻の大きい鶏歩です。
*実際は経過動作なので、存在しないのですが、視覚化してみました。大きい鶏歩だと、足首が折れ曲がりやすいのです。
*注意点としては、足首に体重が降りていることを確認することです。もちろん、確認は自分でやってもらいます。自分で確認できないければ、進歩はありません。
*この視覚化した大きい鶏歩で、鶏行歩をやってもらいました。
*以上、根っこの三段階とガチガチおじさんの処方箋でした。