* カーター・ファミリーの素朴なギターの音が聴こえて来ると、まるで故郷に帰ったような安心した気分になるフジマツはおかしな日本人なのでしょうか? 演歌だと落ち着きません。
*え? どうでもいいから、オメーのインチキ武術の話しをしろ? ヘイヘイ旦那様 それではゆるりと・・・
(昨日の体育館から)
*心意六合拳には捲地風という低い蹴りがあります。この蹴りを強力なものにするためには、鶏歩の足の力を抜いてしまいます。上半身をフニャフニャにして、足の力も抜いてしまいます。がんばって立ってはいけません。フニャフニャ鶏歩でいいんです。緊張を解いてしまいます。
*すると、あら不思議、強力な低い蹴りを撃てます。この捲地風が蹴れないと、突破口が開かれません。そこからの技はいろいろありますが(十大形)、それ以前の問題です。
*足に力が入っていると、地面を蹴ってしまいます。すると、ガチガチ鶏歩になってしまいます。鶏歩が地面を蹴ってはいけません。フニャフニャでいいんです。すると、体重が後ろ足の足首に降りてきます。この体重で蹴ります。
*しかし、体重を浴びせてはいけません。自分の体重は最後まで自分のものです。相手に身体をあずけてはいけません。最後までエゴイストです。
*鶏歩から弓歩に成る時、それまで見えていなかった勁力が見えてきます。それが、後ろ足裏側筋肉の伸張性収縮です。
*下腿三頭筋と大腿二頭筋が伸張性収縮します。特に、大腿二頭筋が見えてきます。
*後ろ足を棒のように扱うと、見えてきません。(それでも撃てますけど、進歩しません。)
*鶏歩から大きい鶏歩に成ります。大きい鶏歩から、後ろ足裏側の筋肉を伸ばします。特に、大腿二頭筋を酷使することになります。そのコツは、さらに折れ曲がる足首、です。折れ曲がる足首によって指行性となります。
*これを心意六合拳・燕子点水(えんしてんすい) でやってみました。
*燕子点水は二つの動作で成立しています。
*第一に、ジャンプして鶏歩に成りながら、上から下へ叩きます。その時、後ろ足の勁力トライアングルを用います。勁力トライアングルは、足指・趾球ー足首ー下腿三頭筋で構成されます。それをやわらかいバネにします。強いバネではいけません。弱いバネにします。
*見学者が腕で強くパンチング・ミットを叩いていました。バレーボール出身だそうです。なるほどね。でも、バレーボールのようではなく、足の勁力トライアングルで撃ちます。
*今回は第二の動作が大切です。次は、鶏歩から弓歩に成ります。この時に、細かく分析すると、鶏歩から大きい鶏歩に成ります。大きい鶏歩から弓歩に成ります。
*鶏歩から大きい鶏歩に成る時、後ろ足は曲がったままです。この時に、足首が折れ曲がります。既に、勁力トライアングルが発動しています。(もう勁力は発動しているので、この段階でも撃てます。鶏行歩と同様です。)
*そして、大きい鶏歩から弓歩に成る時、足首はさらに折れ曲がります。すると、指行性の弓歩に成ります。後ろ足裏側筋肉が伸張性収縮します。これだと、大腿二頭筋の負担が大きくなります。
*これを表の大腿直筋でやってしまうと、姿勢勁力は発動しません。身体も浮いてしまいます。大腿直筋はジャンプ筋なので、浮いてしまうのです。あくまで、裏側の大腿二頭筋で実行します。
*鶏行歩も大腿直筋でやってしまうと、蹠行性(せきこうせい) になってしまいます。裏側の筋肉でやると、指行性になります。大腿直筋=蹠行性、下腿三頭筋&大腿二頭筋=指行性、という関係になります。なかなか興味深い関係性です。
*日本の中年オジサンは、大腿直筋で立って歩いているので、そのままでは姿勢勁力ができません。日常の歩き方から変える必要があります。特に、がに股は最悪です。真っ直ぐに歩くようにします。