<武式太極拳の弓歩の造り方>
*武式太極拳は、虚歩から弓歩になります。その虚歩は、前足の踵が地面に付いてつま先が上がっています。そこから、つま先が地面に付いて、後ろ足裏側筋肉が伸張性収縮します。
*しかし、身体が浮いてしまいます。それは、後ろ足の足首が硬直しているからです。足首が硬直していると、ヒラメ筋も使えません。ヒラメ筋も硬直しているからです。
*前足つま先が地面に付く時、後ろ足の足首をゆるめてしまいます。そこから、ヒラメ筋からの裏側筋肉が伸張性収縮できます。
*この、足首のゆるめ、は心意六合拳の鶏歩でも、宋氏形意拳の六合歩でも、心意六合拳の弓歩でも、実行する必要があります。すると、フニャフニャ鶏歩、フニャフニャ六合歩、ができあがります。これが姿勢勁力の根本となります。
*心意六合拳の弓歩は、後ろ足の歩幅が広いので、足首と内転筋に体重が降りてきます。この内転筋が、鶏歩、六合歩においても、見えないところからバランスを造ります。歩く時も、内転筋がバランスの要となります。
*撃つ時、押す時も、足首は折れ曲がります。すると、相手を強く根底から撃つ(押す) ことができます。ガードを下げないと撃てない人がいます。これも、足首が折れ曲がると、ガードをあげて簡単に撃つことができます。
<昨日の体育館から>
*前鋸筋から撃つ、前鋸筋から押す、という練習をやりました。宋氏形意拳の龍形基本功も、脇腹の前鋸筋から動きます。
*相撲でも、自分よりも重い人を押すことができます。そんな場面を見ることができます。それも、前鋸筋から押すからです。
*拳は前鋸筋から撃ちます。掌も同じです。腕も前鋸筋から動かして撃ちます。これが心意六合拳と形意拳の称する「龍身」です。龍は爬虫類なので、腕=前肢は脇腹から生えています。
*これを、宋氏形意拳の熊の1号から練習しました。熊の1号では、腕がほんの少し動いた瞬間、前鋸筋のスイッチが入ります。この前鋸筋のスイッチが入らないと、失敗します。
*しかし、一般の人は、肩を使ってしまいます。すると、全ては失敗します。肩の力を抜かなければなりません。特にガチガチおじさんは、肩の力が24時間入っています。かなり頑固な症状です。そのために、24時間、肩の力を抜くことに注意します。歩く時も、作業する時も、肩の力を抜きます。仕事の時も、日常の仕草も肩の力を抜きます。
*かなり意識しないと成功しません。肩甲骨発勁する人も、肩に力が入ります。肩甲骨発勁は止めてしまいます。鉄牛耕地も、肩ではなく、前鋸筋で支えます。
*この前鋸筋は、前腕の筋肉と直結させます。肩も上腕三頭筋・上腕二頭筋も素通りします。そのために、指先に意識集中します。特に、中指・薬指・人差し指の三本です。これが、恐竜=ニワトリの足跡となります。
*これは、体幹=上半身の使い方です。足は、後ろ足裏側筋肉をヒラメ筋から伸張性収縮させます。
*前鋸筋からは、鼠蹊部へ向かって絞られます。その運動線は鼠蹊部でクロスして内転筋に繋がります。心意六合拳と形意拳の称する「龍腰」です。
*すると、体幹と足が繋がります。姿勢勁力の称する姿勢ができあがります。
*前鋸筋の感覚は鈍いのですが、それは肩の力が抜けていないからです。肩の力を抜くと、前鋸筋の感覚も、前腕筋肉の感覚も生まれてきます。
*肩の力が、感覚を殺してしまいます。肩の力は、24時間、抜くことを心がけます。すると、前鋸筋が腕を支えてくれます。