*どうして肩に力が入ってしまうのでしょうか?
*それは大胸筋が緊張しているからだ。とカイロプラクターのちくわさんに教わりました。
*それで立っている状態の説明は付きます。しかし、動いている時の説明はできません。動く時、どうして肩が緊張してしまうのか?
*特に、いわゆる突きの状態の時です。
*伝統空手の突きはキレッキレです。それはどうしてか?
*それは上腕三頭筋を使うからです。上腕三頭筋の伸張性収縮を使うからです。
*腕を伸ばす筋肉は上腕三頭筋ですから、当然の結果です。
*では、上腕三頭筋を使わないとどうなるか?
*それは宋氏形意拳のフニャフニャ崩拳になります。ところが、実際にはフニャフニャに見えないので、みんなに叱られます。
*それはどうしてか?
*上腕三頭筋は使わないけれど、前腕の筋肉を使うからです。前腕の筋肉の伸張性収縮です。指先の緊張を前腕の筋肉で造ります。
*掌は少し丸くして伸ばします。指の第一関節から伸ばします。普通の人は第三関節を使います。そのほうが簡単だからです。しかし、それは弱い構造となります。
*そのままの構造で拳を造ります。指の第一関節から先を、前腕の筋肉と直結させます。するとどうなるか?
*拳を握り込むことができません。この場合、掌と拳は同じ構造だからです。
*すると、拳の中に空気が入ります。空気を追い出すことができません。
*指先と手首近くの前腕の筋肉は緊張しています。
*これが形意拳のやわらかな拳の正体です。太極拳のやわらかな拳の正体です。心意六合拳ではこれを鷹爪と称します。
*形意拳の虎形拳は掌です。馬形拳は拳です。ところが、掌と拳は同じ構造です。だから、虎形拳と馬形拳は同じ構造です。
*見た目は違うけれど、構造は同じです。それは、掌と拳の構造が同じだからです。
*そのような掌と拳を造るのが、心意六合拳の鷹爪の訓練となります。
*これがいわゆる「柔拳」の本当の姿です。誰も言わないので、たぶん言えないので、フジマツが明らかにします。それは「気」などという概念規定もできない曖昧な気分の問題ではありません。
*これは見た目ではわかりません。外からはわかりません。外からわかることは、迫力があるか無いか、だけです。
*迫力は勢いから生まれます。しかし、姿勢勁力は勢いを否定します。ランニングではなく、心意六合拳・鶏行歩します。鶏行歩は前足一本足になります。その時、瞬間的に止まります。後ろ足も地面を蹴るのではなく、足首が折れ曲がります。