(昨日の体育館から)
*「やっているうちに肩の力が抜けますか? 」とおじさんHは言います。
*それは永遠に不可能です。肩の力を抜くには、努力が必要です。練習を継続しても、肩の力は抜けません。
*肩がガチガチな人は、24時間、肩の力を抜く努力をしなければいけません。
*24時間ということは、寝ている間も肩の力を抜く、ということです。それは、寝るポーズを工夫するということです。なるべく、肩に力の入らない寝るポーズを取ります。
*おじさんHの場合、肩に力が入っている自覚がありません。「え? これでも肩に力が入っているの? 」と不思議そうな顔をします。これはもう重症です。
*肩に力が入っていると、宋氏形意拳ばかりでなく、心意六合拳も武式太極拳も進歩しません。姿勢勁力は進歩しません。
*肩に力が入っていると、前鋸筋の覚醒も不可能です。
*私も若い頃、肩がガチガチでした。ある日、自分の写真を見て、ショックを受けました。なんて、ブッ恰好な姿勢なんだろう、とびっくりしました。
*そして、誰も指摘してくれません。虎鷹拳院では指摘してあげます。虎鷹拳院は良心的なんです。
*宋氏形意拳のフワフワ先輩も、肩ガチガチでした。肩がガチガチだと、身体は浮き上がります。
*身体の浮き上がりは、地面を蹴る問題ばかりではありません。
*中国でも、先生は指摘してくれません。知らん顔です。弟子がヘタクソでも、どうでもいいようです。
*私は自分で判断して、フニャフニャ五行拳を始めました。先生に指摘されたわけではありません。先生に指導されたわけではありません。
*2年間、徹底的に肩をゆるめて、フニャフニャ五行拳を撃ちました。その後も、フニャフニャ五行拳です。小学生も倒せないフニャフニャ五行拳です。
*今では、勁力ができましたけど、長い間、フニャフニャ五行拳でした。そこに、熊の1号と2号で命を吹き込みました。
*もちろん、熊の1号も2号も肩の力を抜きます。
*私は武術の才能も素質もありませんでした。だから、努力しなければなりません。肩の力を抜くにも、努力しなければいけません。
*武術の才能のある人は、肩に力が入っていません。最初から入っていないのです。
*もちろん、それだけでは勁力ができません。勁力を造る問題は、また別の問題です。
*でも、勁力を造るためには、肩の力を抜くことが前提条件なのです。
*ただ、練習をやったところで、永遠に肩の力は抜けません。
*胸を縮めて、含胸拔背と称する先生も失格です。それでは肩の力は抜けません。それはごまかしの勁力です。でも、気で打つのだから、どうでもいいのでしょう。南無阿弥陀仏