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動物武術の虎鷹拳院日誌

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怠け者の筋肉になります

(昨日の体育館から)

*20年前に体育館に一時期通っていた人が友達を連れて、遊びに来てくれました。あの頃は、ロープ撃ちをしたり、三節棍排打功を演武したり、激しいことをしていましたね。あのような練習も良いのですが、どうしても誤解されて力任せの練習になってしまいます。

*姿勢勁力は力任せではなく、とても微妙なものです。だから今は推手もやりません。ユル~~イ練習しかやりません。

*他の団体ですが、推手で股関節を壊したり、膝や腰を壊した例を知っています。どうしても我慢してしまうからです。推手で負けそうになったら、負けてしまえばいいんです。吹っ飛ばされそうになったら、吹っ飛ばされればいいんです。我慢して踏ん張ると大きなダメージをもらってしまいます。(活歩推手も歩数が決まっていますから無意味です。足の入れ替えも許されません。無駄な練習です。) 

*練習で吹っ飛ばされるのは、怪我をしないためです。背後が崖でもない限り、吹っ飛ばされても大きな怪我はしません。我慢していると、膝、腰、股関節を壊してしまう危険があります。だから、踏ん張ってはいけません。結論としては、推手なんか止めてしまえばいいんです。力比べは要りません。

*いいかえると、もしも打撃になったら、突き抜ける打撃は効果ありません。突き抜けてはいけません。途中で止めてしまいます。これは誤解されてしまいますが、本当のことです。相手の身体に衝撃が留まるように撃ちます。すると大きなダメージとなります。これは危険なので、体育館ではやりませんけど。

*心意六合拳の単把も、宋氏形意拳の崩拳も、突き抜けない構造になっています。だから、一人練習します。(その構造を知らない中国の先生もいます。)

*いいかえると、心意六合拳の鶏歩・弓歩はそれだけで完成形なのです。宋氏形意拳の六合歩はそれだけで完成形なのです。(一般の太極拳者は弓歩の完成形を知りません。だからユラユラしています。) 

*だから、フラフラと動いてはいけません。体重移動は絶対禁止です。(踏ん張るのも絶対禁止です。だから足指で地面をつかんではいけません。) 

*どうしてフラフラと動いてしまうのでしょうか? 相手を前にすると、体重を浴びせるクセのある人がいます。体重を浴びせてはいけません。勁力が死にます。

*重心も高くなります。具体的には、重心が太ももの大腿直筋になってしまいます。重心は下腿三頭筋の下のほうのヒラメ筋にあるべきです。つまり、足首の内側へ体重を降ろします。そこから移動してはいけません。そのための親指側エッジです。そのための隠れ指行性です。

*そのための鶏歩、弓歩、六合歩なのです。ところが、一般の人はそこから動いてしまいます。結果、勁力は発生しません。

*何が問題なのか? それが鼠蹊部です。鼠蹊部の深い切り込みです。それさえ習得すれば、太極拳の起勢の姿勢からでも軽い感じで撃てます。タントウ=立禅の姿勢からでも軽い感じで撃てます。そして、わずかな体重移動もしてはいけません。

*姿勢勁力としては動いてはいけません。しかし歩かないと武術としては成立しません。だから、心意六合拳の鶏行歩が必要となります。(心意六合拳の技は、実は歩数が決まっていません。すべての歩法は鶏行歩だからです。) 

*歩く時も体重移動は禁止です。だから、左右の足は交替するだけです。だから、地面を蹴ってはいけません。そのために、鼠蹊部が切り込まれ、足首が折れ曲がります。

*地面を蹴ってはいけないので、力は使えません。自分の体重を使います。その時、筋肉は自分の体重分だけ働きます。それ以上働いてはいけません。つまり、怠け者の筋肉になります。

*働き者の下腿三頭筋は短縮性収縮してしまいます。怠け者の下腿三頭筋は伸張性収縮します。実は、下腿三頭筋でも地面を蹴ることが可能なので、注意しましょう。下腿三頭筋に力を入れてはいけません。

*ところで、心意六合拳の鷹爪ができない人がいます。その原因は、力の使い過ぎです。具体的には指の第三関節に力を入れてしまいます。それしか知らないからです。第三関節は力を入れるのではなく、広げます。指先に力を通すためには、途中で力を入れてはいけません。

*自分の知っている範囲で解釈してはいけません。あなたのしようとしている姿勢勁力は、未知の世界なのです。今まで生きて来て体験したことのない世界です。

追伸・・・予定と違ってしまいました。すんまへん。次回はやり直してみます。

by tiger-hawk | 2018-09-06 08:03 | 姿勢勁力

回族心意六合拳・宋氏形意拳・動物武術・虎鷹拳院・反人間本能の勁力・藤松英一


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