動物武術の虎鷹拳院日誌

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小さい力の正体

太極拳の発勁は、四両発千斤、といわれます。その意味は、とても小さい力が大きい力を生み出す、というわけです。でもこれはおかしい。

そんなバカなことがあるわけない。エネルギー不変の法則、を中学生の頃習いました。核爆発でもあるまいに。

これは、小さい力に、何か大きな力が加わるというわけです。この大きな力が姿勢の力というわけです。正確には、大きな力に小さい力が加わるというわけです。

この大きな力、姿勢勁力には動作がありません。だから目に見えません。本当は内部が動いているのですが、それは外から見えません。

というわけで、小さい力が大きい力を生み出すように見える、というわけです。

では、小さい力とはなんでしょうか? それが、前腕の筋肉です。心意六合拳の鷹爪です。これは、前腕筋肉の伸長性収縮です。短縮性収縮ではありません。

ところが、手首を下に曲げてしまうと短縮性収縮になってしまいます。いわゆるオバケスタイルです。とても微妙な違いなので、適切な指導者に見てもらいましょう。

指の第三関節に力を込めると、やはり短縮性収縮になってしまいます。どちらにせよ短縮性収縮では、指先ヘ力が届きません。

太極拳の起勢をオバケスタイルで実行する人がいます。これも短縮性収縮になってしまうので避けましょう。手首はフラットにします。

といっても、短縮性収縮を全く使わないわけではありません。例えば、心意六合拳の弓歩、鶏歩、鶏行歩、宋氏形意拳の六合歩などでは、後ろ足は下腿3頭筋の伸長性収縮です。

ところが、それだけだと、前方ヘ勁力が流れてしまうので、前足は下腿3頭筋の弱い短縮性収縮を掛けます。前足親指のストッパーです。

また、例えば心意六合拳の馬形拳、宋氏形意拳の馬形拳では、前腕筋肉の伸長性収縮を用いますが、上腕二頭筋には弱い短縮性収縮を用います。これも、勁力が前方ヘ流れないようにストッパーを掛けるわけです。一部の馬形拳では、腕が全く伸びないので、ストッパーが強めになります。

このように書くと難しいようですが、自然にできる場合が多いものです。

前腕筋肉の伸長性収縮は、指先まで力が貫徹しているかどうか、で正否を判断できます。わからない人は、指導者に見てもらいましょう。

前腕筋肉を鍛えるためには、自分の体重を利用します。膝付き鉄牛耕地または鉄牛耕地で、前腕に体重を掛けます。最初は筋肉が弱いので、肘を痛めることがあるかもしれません。その時は、二日ほど鉄牛耕地を休みます。また、日常的に前腕だけで鷹爪を練習します。

小さい力ですが、鍛えて少しでも強くしましょう。すると自分でもびっくりする勁力が生まれます。この勁力は、誰にも取られることがありません。快感です。

追伸 前腕の筋肉は伸長性収縮するけど、肩のちからは抜く。これがとても大切です。

追伸2 心意六合拳の鶏行歩の成功は、いかに足首のちからを抜いて歩けるか、に掛かっています。

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by tiger-hawk | 2018-11-03 08:31 | 姿勢勁力

回族心意六合拳・宋氏形意拳・動物武術・虎鷹拳院・姿勢勁力・藤松英一


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