全然、実感ないのですけど…と小柄なおばちゃん。
武式太極拳のおばちゃんに、勁力を教えてみました。体重差30キロ、デブのフジマツを軽々と押してました。とてもラクチンなんです。
姿勢勁力の特徴は、力感がないことです。120キロの巨漢男性に勁力を教えた時も、あれ? こんなんでいいの? と言われました。
それでいいんです。力感がなくていいんです。構造の力ですから。余った意識エネルギーは全て、前腕の筋肉に注いでください。
実際に撃つ時は、前腕の速度を上げるだけです。上腕三頭筋も上腕二頭筋も用いません。もちろん、肩の力は徹底的に抜きます。肩甲骨も用いません。前鋸筋を用います。
それが、心意六合拳の鷹爪の実態です。特に、三本の指が大切です。中指、人差し指、薬指、の三本です。
小指と親指は重要ではありません。小指は補助的な指です。親指はなにかをつかむための指です。鷹爪は、実はつかむものではありません。不適当な言葉だと言われそうですが。
三本の指の間をしっかり広げます。少し手の全体を丸くします。つかんではいけません。
親指が重要なのは、足の親指です。あとはせいぜい人差し指だけです。親指から勁力が出ます。拇指球ではありません。指の腹です。
姿勢勁力の指行性とは、足の親指のことです。でも、小指側エッジが浮いてもいけません。だから、足袋のラインを用います。親指と人差し指の間のラインです。
足の指も手の指同様、なにかをつかみません。地面をつかみません。