腕を肩からではなく、前鋸筋から生やします。これを心意六合拳と形意拳では、龍身、と称します。
龍は想像上の動物ですが、古代ワニの化石から創造されました。ワニは爬虫類ですから、前肢を横から生やします。腕が脇腹から生えています。
人間では、肩の力を抜き、前鋸筋を覚醒させます。
具体的には、心意六合拳の鶏歩で半身を造ります。この時、腰を使わず、前鋸筋を張り絞ります。ギリギリと絞ります。
正面で前鋸筋を張ります。そのまま、半身になり前鋸筋を絞ります。前鋸筋の伸長性収縮です。
鶏歩の順歩では、後ろ足側の鼠蹊部が開きやすいので注意します。もちろん鼠蹊部を開いてはいけません。
鶏歩の逆歩では、前足側の鼠蹊部が開きやすいので注意します。もちろん鼠蹊部を開いてはいけません。
この前鋸筋の覚醒と絞りについて、中国でも無知な先生がいます。
私は、師匠の真似をしていたら自然に覚醒しました。前鋸筋の名称は、柔道整復師の先生が教えてくれました。
前腕筋肉の張り、伸長性収縮を、鷹爪と称します。
前鋸筋の張り、伸長性収縮を、龍身と称します。
下腿3頭筋の張り、伸長性収縮を、鶏歩と称します。
この三つの力を覚醒させます。
下腿3頭筋の覚醒は、自分の体重が使えます。だから、力を抜くことです。
前腕筋肉と前鋸筋の覚醒は、自分の体重が使えません。
しかし、前鋸筋の覚醒は、鶏歩の半身が使えます。もちろん、肩の力は抜かなければなりません。鶏歩の半身で、前鋸筋をギリギリと絞ります。
昨日の体育館では、心意六合拳の蛇行歩で前鋸筋をギリギリと張り絞りました。
宋氏形意拳の六合歩では、撃ちながら絞ります。だからやや曖昧です。これは、六合歩が未完成鶏歩だからです。
追伸 腕立て伏せが駄目なのは、肩に力が入ってしまうからです。前鋸筋による腕立て伏せならば問題ありません。だから鉄牛耕地です。
追伸2 宋氏形意拳の龍形基本功、熊形基本功、ワニ形基本功、など全ては、前鋸筋中心に動きます。