勁力獲得の第一歩は、鼠蹊部と下腹部のくびれ、です。
ある日、私は下腹部をグイグイ押してやることにしました。口で言ってもわからない人のために。最初は抵抗ありましたけど、今は慣れました。
その時の反応はニ種類でした。
その一つは、へっぴり腰になる人でした。下腹部を押されると、尻を出してしまいます。
で、今度は尻を収めさせます。これはそんなに問題ありませんでした。
もう一つの反応は、押し返して来る人でした。この反応は不思議でした。あれ? 押し返してきた。なんでかな?
今考えると、立身中正を頑なに信じているのではないか? あるいは直立姿勢を守るべき、と考えているのではないか?
どちらにしても同じことですが。立身中正は武術の大きな間違いです。直立姿勢は、人類の大きな間違いです。
鼠蹊部と下腹部のくびれている姿勢とは何か?
それがニワトリです。鳥類と恐竜です。それが心意六合拳の鶏歩です。形意拳の三体式です。
それを駄目にするのが立身中正です。立身中正は勁力を破壊します。
鼠蹊部と下腹部のくびれている姿勢、人間では何か? スピードスケートの姿勢です。もう一つありました。相撲の仕切りの姿勢です。
相撲の仕切りの姿勢、何か似ていませんか? こぶしを土俵に付けます。
ゴリラのナックル歩行の姿勢です。だから相撲は強い。
人間は直立姿勢なので、骨で体重のほとんどを支えることができます。
ゴリラやチンパンジーのナックル歩行は、足が曲がっています。そのために筋肉への負荷が大きい。
心意六合拳の鶏歩、宋氏形意拳の六合歩、は筋肉の負荷が大きい。とりわけ下腿3頭筋の負荷が大きい。
それを駄目にするのが立身中正です。足が曲がった姿勢で立身中正すると、膝に体重が乗ります。これが、太極拳で膝を壊す原因です。
心意六合拳の鶏歩で膝を痛めるのは、宋氏形意拳の六合歩で膝を痛めるのは、立身中正が原因です。
たとえ低い姿勢でも、上半身を立身中正にすると、鼠蹊部と下腹部は伸びてしまいます。膝に体重が乗ります。
蹠行性は、直立姿勢をもたらしました。そして直立二足歩行が始まりました。
ゴリラやチンパンジーはナックル歩行でしたので、立身中正から逃れられました。それでも蹠行性ですが。中正
根本的には、指行性二足歩行に学ぶべきです。だから、鳥類=恐竜です。鶏歩と鶏行歩です。
参考文献 人体なんでそうなった? ネイサン-レンツ著、化学同人、らくちんどーさんがブログで紹介してくれたので読みました。とても面白い。
追伸 立身中正とは、踵で立つことです。完全な蹠行性というわけです。