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動物武術の虎鷹拳院日誌

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腹を左右横へ引っ張る

*「腹直筋で体幹を立てる」と、「腹横筋で腹を左右横へ引っ張る」とを合わせて十文字呼吸法と称しています。でもどちらかいうと、腹横筋で腹を左右横へ引っ張る、のほうが大切です。

*呼吸法というと、腹を膨らませたり凹ませたりする人がいますが、どちらも間違いです。腹は膨らませる必要は無いし、凹ませる必要もありません。まして、逆腹式呼吸法なんて愚の骨頂です。

*一般向けの人体本を見ると、腹の横に左右、腹横筋があります。その図のままに横へ引っ張るだけです。すると、ヘソの左右に二つ力点が現れます。それは、腹と腰を一周して、腰方形筋も膨らみます。 チャンピオンベルトを巻いたみたいになります。(結果としてヘソは少し凹みます。あくまで結果として、です。)

*心意六合拳の師匠から、「排打功の呼吸法と雷声の呼吸法と発勁の呼吸法は同じ」と教わりました。

*雷声は腹の底から声を出します。演劇の訓練を受けた人なら、簡単にできます。演劇も腹の底から声を出します。狂言師の声は200メートル先まではっきりと聞こえるそうです。狂言の発声法も雷声に近いものがありそうです。

*排打功は、師匠から三節根排打功の演武を命令されました。そこで、日本に帰国してから、各地の演武会でやらせてもらいました。三節根を束ねて、腹・脇腹・背中を打たれます。

*一番最初は、逆腹式呼吸法を試してみました。すると、もの凄いダメージをもらってしまいました。胃袋の辺りがキューと収縮して、その日一日気持ち悪くなりました。もちろん、演武会ですから、平気な顔をしていました。内心はヒヤヒヤです。

*それで逆腹式呼吸法は使えないとはっきりしました。弱い打撃には耐えられても、強い打撃には耐えられません。

*それから、工夫して、腹横筋呼吸法にしてみました。それからは、青いアザ、赤いアザ、黒いアザの三色痣はできても、ダメージはもらいませんでした。打撃が内部まで浸透しません。

*すると、心意六合拳の起勢ができるようになりました。それまでは、師匠のような起勢がどうしてもできませんでした。

*要するに、腹だけ使えばいいのです。すると、肩と胸の力が抜けました。やっと、腹が身体の中心になりました。

*これで、排打功の呼吸法、雷声の呼吸法、起勢の呼吸法、鶏歩の呼吸法、弓歩の呼吸法、発勁の呼吸法、全てが同じになりました。

*排打功で学んだことは、息を吐く時も、息を吸う時も、腹横筋を使いっぱなしにする、ということです。

*相手と順序を決めておいても、呼吸が合わない時もあります。息を吸う時に、腹横筋が緩んでいると、一発KOされてしまいます。そのために、いつも腹横筋は使うようにします。これは、試合でも同様です。

*前のめりになると、指行性勁力は死んでしまいます。下腿三頭筋にあった体重が抜けてしまうからです。そのためにも、腹直筋で体幹を立てます。これも、いつも使うようにします。

*結局、腹横筋も腹直筋もいつも使っているようにします。すると、肩の力も胸の力も抜けてきます。腹が身体の中心となります。

*すると、いわゆる含胸拔背も沈肩墜肘も必要なくなります。

*しかし、腹横筋はかなり強烈に意識しないと動いてくれません。だから、排打功が手っ取り早いのです。練習仲間に腹を殴ってもらいましょう。自然と腹横筋が動くようになります。
# by tiger-hawk | 2016-03-02 04:57 | 姿勢勁力

勁力の生命線

*指行性というとランニングが有名です。蹠行性(せきこうせい) のヒトも、ランニングすると指行性になると言われています。(公園には、蹠行性でドタドタ走る中年のオジサンもいますが。)

*しかし、指行性ランニングでは姿勢の勁力が発生しません。何故でしょうか?

*ランニングは地面を蹴ります。地面を蹴るということはジャンプするということです。ジャンプすると身体は浮きます。身体が浮くと、勁力として利用できる体重が激減してしまいます。

*しかし、もっと大きな問題があります。

*地面を蹴ると、足首が伸びてしまいます。足首が伸びてしまうと、下腿三頭筋に掛かっていた体重が消えてしまいます。すると、下腿三頭筋は弛緩してしまいます。下腿三頭筋は空っぽとなります。これが勁力の死となります。

*地面を蹴らないで歩くためには、どうすればいいのでしょうか?

*そのためには、心意六合拳の鶏歩で、下腿三頭筋に体重が掛かっている状態を覚えることが大切です。宋氏形意拳の六合歩も同様です。

*そのためには、鶏歩で足首が折れ曲がっていなければいけません。鼠蹊部も折れていなければいけません。尻を出してはいけません。腹横筋で身体の中心を造ります。特に欲しいのが、足首のくびれと鼠蹊部のくびれ、となります。しかし、微妙にしゃがんではいけません。

*これらの姿勢の条件を満たします。原点は、足首に体重が掛かることです。足首は関節ですから、実際には下腿三頭筋が体重を支えることになります。

*鶏歩ができるようになったら、鶏歩のままで歩きます。足首が折れ曲がったまま、下腿三頭筋の感覚が消えないままで歩くことを覚えます。それが鶏行歩となります。

*ある程度、前へ傾いても、下腿三頭筋の感覚は消えません。しかし、ある一線を越えてしまうと、下腿三頭筋は空っぽとなります。だから、前のめりになってはいけません。

*だから、勢いに任せてはいけません。勢いを殺すような感覚が大切です。この境界線はとても微妙です。

*だから、毎日、鶏歩で下腿三頭筋の感覚を磨きます。ここが、姿勢の勁力の生命線となります。実際には、コーチの指導が必要となります。微妙な感覚なので、自分一人では、なかなか解決できません。
# by tiger-hawk | 2016-02-25 05:45 | 姿勢勁力

勁力の距離と時間

*指行性ランニングは地面を蹴るので、ジャンプすることになります。

*指行性ウォークは、下り坂をイメージしたので、地面を蹴ることはありません。しかし、ジャンプしないので、踵はわずかに地面に触れます。触れるだけで、着地は趾球となります。(触れるだけなので、触地、と称することにします。)

*指行性ランニングは、着地は趾球と足指になるかと考えられます。着地してそのままジャンプするようです。

*指行性ウォークは、着地は趾球で、その後、足指に全体重を載せます。その間、瞬間的に時間差があります。

*時間差を設けないと、全体重を足指に載せるのが困難となります。

*この、趾球から足指までの距離と時間を利用して、撃つことになります。

*これは、心意六合拳の全ての打撃に共通する距離と時間です。宋氏形意拳でも同様です。

*蹄行性ではありませんから、足指といっても、指先ではなく指の腹となります。

*趾球から足指腹までの距離ですから、とても短くなります。この短さが、技の鋭さを生み出します。技の鋭さが、打撃の強さを生み出します。

*これは、パンチングミットで安全に確かめることができます。単虎抱頭などの劈でも、虎抱頭の肘でも、普通の拳でも、強い打撃力を生み出します。

*その場で動かなくても、大きく踏み込んでも、同じ距離と時間を用います。

*これが、動物武術の発勁の距離と時間となります。
# by tiger-hawk | 2016-02-24 05:59 | 姿勢勁力

身体各部品を使い分ける

*ヒトは基本、蹠行性(せきこうせい) なんですけど、ちょっと指行性になる時間があります。

*有名なのが、アフリカ大地溝帯のマラソン選手です。完璧に指行性でランニングします。でも、日本人には無理みたいです。せいぜい半指行性? 

*もっと簡単な例として、階段を登る時は蹠行性になりますが、下る時は指行性になります。確かめてみてください。

*坂を上る時は蹠行性ですけど、下る時は指行性に近くなります。これも、確かめてみてください。

*バレリーナはつま先で立って歩きますから、指行性どころか蹄行性になります。山羊さんや羊さんと同じです。でもヒトには蹄がありませんから、たいへんでしょうね。シューズの先が厚くなっているそうですけど、それでも痛いでしょうね。ブタのフジマツにはとても無理ですけど。

*ところで、階段を下る時と、坂を下る時は指行性に近くなります。この感覚を、指行性ウォークに生かします。

*指行性ウォークでは、一本足の足指に完全に全体重が載ったのを確認してから、足を出します。ここが命です。

*また、歩幅を大きくします。すると、太もも裏の大腿二頭筋が覚醒します。これがダウンフォースになります。指行性ウォークだけでも発勁できます。日常歩行を指行性ウォークにしてしまえば、いつでも練習できます。周りの人に気付かれることもありません。

*指行性ウォークを低くして、ダウンフォースをさらに強調したのが、心意六合拳の鶏行歩です。もちろん、発勁力量は鶏行歩のほうが優れています。

*身体の各部位を使い分けることについて、専門用語があるそうです。ダンサーやカイロプラクターはご存知らしい。聞いてみてください。

*ともかく、鷹爪を成功させるには、前腕の筋肉と上腕の筋肉を使い分ける必要があります。最後は前腕の鷹爪だけで撃ちますから。これが難しいらしい。

*前腕で撃て ! というと、それだけで肩が緊張してしまいます。そんな人が少なくありません。

*肩を使わずに、腹だけ使う必要があります。かなり、強烈に腹横筋に意識をかけます。下腿三頭筋と違って、腹横筋に体重は使えませんから、意識が重要となります。

*禅密功の場合、肩と胸を使わずに、背骨だけ使います。これができない人がいます。

*鉄牛耕地で、腹圧を上げろ、というと、尻を持ち上げる人がいます。いえ、尻は関係ないのですけど。腹だけで身体を持ち上げる気持ちでやると、軽々と自分の身体を持ち上げることができます。もちろん、前腕も使いますけど。腹と前腕です。とてもラクチンなんですけど。

*肩でやる腕立て伏せよりも、腹でやる鉄牛耕地のほうが楽だし気持ちいいんですけど。

*心意六合拳の起勢では、肩と胸を使わずに、腹だけ使います。実際には、肩と胸を使ってしまう中国の先生も、少なくないようです。結果、身体が開いてしまいます。そして、身体の回転する悲惨な熊吊膀となります。

*私は師匠のような起勢ができなくて悩んでいましたが、ある日、肩と胸を使わず、腹だけ使うことに気がつきました。すると、体幹の絞り=龍腰を体得できました。

*鼠蹊部は、膀胱の辺りで折り畳みます。同時に、尻を収めます。これを提肛と称します。つまり、尻が出てはいけません。これは腹横筋で尻を巻き上げるようにします。

*鼠蹊部を折り畳むことを、心意六合拳では縮身と称します。猴縮身などです。

*熊の1号と龍形基本功(宋氏形意拳) は、尻と肩が同調して、体幹が同時に動きます。ところが、腹横筋だけ使う、ということができないと、体幹はバラバラとなります。

*体幹の絞りは、縮身・提肛とセットになっています。(これらのことは自分一人で解決しました。だから、誰でもできると思い込んでいました。どうもすいません。) 

*どれも、身体の各部品を使い分けることが必要となります。
# by tiger-hawk | 2016-02-23 02:53 | 姿勢勁力

勁力への旅・その八(終わりの始まり)

*さて、世の中は、電波停止 ! の女ヒットラー が登場したりして騒がしいようですが、そんなこととは関係なく、勁力への旅も終わりを迎えております。

*ある日、心意六合拳の様々な流派に詳しい回族の陳先生を招いたとのこと。張克強先生の兄弟子の蔣鴻興先生も同席していました。

*何か質問しなさい、と張克強先生に言われたので、そこで、さっそく陳先生に質問しました、「四把捶の意味とは何か? 」。ところが陳先生、「初対面の君にそんなことは教えられない」と来ました。「それは爆弾の製造法を教えるようなものだ」だそうです。「危険過ぎる」そうです。

*自分としては気楽に質問したのですが、そんないきなり拒絶されたので、もうどうでもいいや、という気分になりました。陶子鴻先生の系統の心意六合拳には四把捶がありません。それで質問しただけなのですけど。

*私は張克強先生から四把捶は学習しました。張克強先生、三系統の心意六合拳を学んだようです。その後、私は、四把捶には動物武術としての思想性に欠けているのが解りました。単なる技の寄せ集めです。したがって、今は練習していません。

*その後、三人の先生は談笑していました。私は一人で練習です。いろいろやったのですが、特に鷹抓把をやってみました。(ちょうど、裏手がサッカー場でした。)

*すると、蔣鴻興先生が言うには、「初めて見た時はどうしようもない奴と思ったが、少しは進歩したな」とのことでした。けなされたのか褒められたのか、解らないのですけど、自分は前向きに捉えました。

*そしてこれは、「地面を蹴らない後ろ足」のことだな、と解釈しました。

*その後、鶏形単把をやってみました。すると、陳先生が修正してくれました。その単把、おかしなことに、前手の手首に後ろ手を添えます。両手が重なることがありません。とにかく、意味も解らずやっていました。

*そして、突然、「この勁で撃つ」と動作を示しました。それは、小さい弓歩で、後ろ足の踵を上げて降ろしました。たったそれだけのことです。

*私はそれで勁力に覚醒しました。

*ところで、前手の手首に後ろ手を添える単把なのですが、張克強先生の自宅に戻って、その単把を練習していました。

*すると、張克強先生、笑っています。「フジマツ、お前、からかわれたんだよ」と言います。

*「確かにフジマツにはそのように教えたけど、自分でやっていた時は、両手を重ねる手型だった」とのことでした。あれ? また騙された ! 自分、馬鹿だなあ、と再認識しました。

*確かに、冷静に考えれば、前手の手首に後ろ手を添えても、無意味です。

*帰国後、漫画「拳児」を見たら、同じウソ単把が載ってました。あれ? 原作者の松田隆智先生も騙されてた ! これ、回族の騙しのポピュラーなテクニックなんですね。面白い ! と思いました。別に腹も立ちませんでした。

*何故って、陳先生、勁力を覚醒させてくれたからです。もちろん、ただ見せてくれただけです。解説もありません。しかし、私には解りました。

*この方法を、張克強先生に見せたところ、一笑に付されてしまいました。しかし、これも私には解ってしまいました。陳先生と張克強先生は同じことをしているのです。

*この方法には形がありません。そもそも鶏歩の中に内包されている勁力だからです。それを張克強先生は表面に表現しません。

*しかし、陳先生は表面に出しました。それだけの違いです。では何故、陳先生は表面に出したのか? それはフジマツに見せるためでした。あの動作に必然性はありません。いじわるそうで、親切な一面もあった陳先生でした。あれから一度も会う機会がありませんでした。届かないかもしれないけど、ありがとうございました。

*帰国後、陳先生の方法を教えてみたけれど、誰一人できませんでした。それ以来、日本人には無理、と教えるのを止めてしまいました。みんな、太もも=大腿直筋で地面を蹴ってしまうのです。地面を蹴ってしまえば、それで終わりです。勁力は発生しません。

*その後、下腿三頭筋で地面を蹴る人も現れました。そうです、八卦掌みたいな方法です。どちらにせよ、地面を蹴れば終わりです。

*ところが先日、クッキーさんが「こうですよね」と成功させていました。これにはびっくりしました。できる人もいるんだ、と認識を改めました。それでも、積極的に教える気持ちはありませんけど。

*この勁力は、心意六合拳の鶏歩に内包されています。宋氏形意拳の六合歩にも内包されています。もちろん、気付かない中国人もたくさんいます。すると、沈墜勁や震脚などの外勁力に頼る結果となります。

*この勁力は、鶏歩と鶏行歩を全く同じものとして捉えると覚醒します。鶏歩の後ろ足が全く変化することなく、鶏行歩します。すると、発生します。

*しかし、この勁力を「後ろ足勁力」とネーミングしたことは失敗でした。誤解を招く結果となりました。

*そもそも一般の人の後ろ足は、地面を蹴るしかありません。太ももで地面を蹴るしかありません。それ以外、想像できません。生まれて来てから、そのように歩いてきたのです。それは、ヒトの直立二足歩行の構造だからです。いうならば、樹上生活から草原生活になったサルの、700万年の伝統です。

*すると、当然、後ろ足で地面を蹴る心意六合拳も、形意拳も、一般的になりました。その他の武術はいうまでもありません。ランニングもウォーキングも同様です。

*後ろ足勁力では問題あるので、今では、ニワトリの一本足時間と虎の指行性として、整理しました。

*これに、体幹の絞り=龍腰と、前腕の筋肉=鷹爪が加わります。それで、姿勢の勁力と称します。姿勢を変えてはいけませんので、最後は、前腕だけで撃つ、ということになります。姿勢を変えてはいけないとは、体重移動してはいけないということです。

*これが、動物武術から発見する静かな力の正体です。
# by tiger-hawk | 2016-02-17 10:03 | 勁力への旅

回族心意六合拳・宋氏形意拳・動物武術・虎鷹拳院・反人間本能の勁力・藤松英一


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